PLMは「仕組みと情報」を分けて考える(2)

PLMは「仕組みと情報」を分けて考える(2)
PLMをもっとシンプルに考える
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PLM内の情報(データ)は誰のものですか?

情報を公開したくないのではなく、そういう仕様になっていないのです。

PLM/PDMの根幹は データベース

BOM(部品表)の構成など複雑な処理を行うPLM/PDM製品の根幹となるのはデータベースです。そしてデータベースはPLM用に開発されたものではなく一般的に利用される オラクルやマイクロソフトSQL 製のものが使われることが一般的です。

保存した情報(データ)を自由に活用する

必要な情報だけを抜き出して 他のシステムとの連携を容易に行うことが出来れば PLMはもっとシンプルになります。各システムで重複した情報を保存する必要は無く、IDやKeyといったユニークIDによって情報は紐付けて管理することが出来ます。

シンプルにできない製品

情報と仕組みを分けて考えることが出来ればPLMは もっとシンプルに構築することが出来ます。しかしパッケージ型PLMでは 情報と仕組みが密接に絡んでしまいます。利用者(お客様)の入力したデータを自由に再利用できないということは「いったい そのPLMは 誰のもの?」と首をかしげたくなります。例えば、今ご利用中のPLM/PDMシステムから他のシステムに切り替えることを想像してみてください。蓄積したデータを外部に出力することに膨大な費用と時間がかかるはずです。

その情報は、誰のものですか?

高額な費用を投入して構築されたPLMシステム。日々追加され管理される大量の情報。その情報を自由に活用できない(システムやライセンスによって制限される)のは何故ですか?

PLMは「仕組みと情報」を分けて考える(1)

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PLM断捨離

使いにくく生産性の向上を阻むPLMは 害です。

全体最適化という理想を追わない

PLMやBOM、PDMは設計開発~生産、販売等 企業の縦割り組織を横断して情報共有することで大きな効果が生まれます。逆に言えば、部門横断型の情報共有システムの整備が出来ていない企業が多いことを示しています。

メールやドキュメントの共有であれば ルールを決めることで共有作業が始められます。しかしPLMに関わる作業では 各部門のやりたいこと、得たい情報、管理したい項目が異なります。またシステムに関する予算や維持サポート費の考え方も異なるでしょう。各部門間のステークフォルダーを解決しながらPLMの全社導入を進めるためには 多くの時間と予算が必要になることから 部門間の統制が乱れたり、協力的ではない、独自システムを勝手に導入する、など足並みが乱れることになります。

結果として 当初の想定とはかけ離れたPLMが構築され、またそのPLMがあるが故に 各部門で新たな取り組みが出来なくなるという負のスパイラルが発生します。そしてそのPLMは 10年や20年は使い続けられます。

全社で取り組まなければ効果が出ない?

PLMは全社で取り組まなければ多くのメリットを得られないということは正しいはずです。しかし「全社で取り組むということ」と「全社で同じシステムを使わなければならない」ということはまったく異なります。

見える範囲を最適化

設計部門であれば、設計部門の課題についてはよくご存じでしょう。また生産管理部門であれば同様の答えとなります。全体最適化を追うことで、最も身近な課題の解決もできないのであれば PLMは 小さな範囲で導入していくことが正解です。

情報と仕組みを分けて考える

その仕組み(システム)の情報は、そのシステムからしかアクセスできないのでしょうか?。その場合、データ(情報)は「誰のもの」なのでしょうか?。そのシステムを使わなくなった時、保存したお客様データはどうなりますか?自由にアクセスできますか?

情報(データ)と仕組み(システム)を賢く分けて考えることでPLMは もっともっとシンプルになります。